埋め立てのモンダイで、沖縄ではアメリカ軍がらみのヘノコばっかり大きく取り上げられているが、海洋生物的には泡瀬干潟のほうがはるかに貴重である。この埋め立てについて当該地の東門市長が一部続行を表明した。
沖縄のある程度の規模がある干潟で、トカゲハゼという遺存種がいる、ということはどういうことか。ここでトカゲハゼだけを見てしまってはいけない。この異存種を今まで培ってきた環境こそが大切なのである。目に見えるところばっかり表に出て、本当に大切なところから次第にずれてきている。クビレミドロ(特異な海藻)は大切であるが、それがこれからも存続できる環境をまず守ることが重要なのである。そしてその環境とはそれが生えているところ、ハゼで言えばそれがいる泥場だけ残せばいいというものではない。その環境を保つためにはその環境の周囲の環境も大切なのである。
きちんと調査すれば、もっともっと貴重種が出てくるに違いない。なにせ大陸系の異存種の存在するエリアである。ここを埋め立ててホテルを作りたいらしい。
第二区の埋め立てはまるで論外であり、第一区の埋め立てを続行することすら「環境」という概念をきちんと理解しているとは思えない。東門市長は埋め立て賛成派に対抗して出馬したはず。で、社民党推薦だよな。もっともっと、キチンと勉強していただきたい。ここにきてまさか議会運営をスムーズにするため、なんて言わないよな。地域経済かあ? でもそれは後になって逆に市政の足を引っ張りかねないぞ。
トウカムリという大型の巻貝です。砂場に棲みますがどこの砂場にでもいるというわけではなく限定的です。「砂場」という環境でもヒトの目には見えない、たくさんのパターンがあると知るべきですね。