ワライボヤで知られている群体ホヤの標準和名はミドリトウメイボヤなのですね。サンゴ礁の生きもの 山渓1994、初版では属名も種名もまるで違っていて、仮称ミドリトウメイボヤでしたので、こりゃ有効かどうかまるきりわからんなーと思っていました。今回購入したバカ高い図鑑で、以前同定されていた学名がシノニムとされていました。和名は学名の誤同定にかかわらず有効です。写真によれば学名もSigillina signifera (Sluiter)で問題ないと思われます。実際の「同定」という作業はえらいやっかいなものですが・・・
しかし、モンダイは、ロギングの時にこのミドリトウメイボヤを必ず使わなければならないか、という事です。まーあんまり四角四面でもねえ。分類学的には、標準和名の使用がアタリマエという前提を踏まえた上で・・・つまり出版物についてはモノによって規制が生じるでしょうが、小集団のダイバー間ではねえ・・・。勝手に名前付けまくっては混乱するばかりですが。
ちなみに沖縄の新聞ではスジアラをアカジンと表記します。県漁連の市況がそうです、ごらんあれ。そうしないと地域の漁業者は混乱してしまいます。標準和名が付けられるずっと以前から、ちゃんと呼び名があったのですから。